更新日:2013年5月23日

平成21年度からの再編について

平成21年度より、理学部の学科は再編されました。物質科学科は廃止され、これまでの6学科から5学科になりました。入試制度ではこれら5学科に加えて「理科選択」が新設されました。一方で、研究組織である“理学研究科”の構成はほぼ従来のままを保ちました。このあたらしい理学部/理学研究科の出発について、私たちの考えを説明します。

まず、物質科学科は単純に廃止されるのではなく、発展的解消を遂げるものです。学部学科の再編にいたった理由はさまざまな事情もありますが、物質科学科は学部教育について優れた成果をあげてきました。その実績を活かしつつ、これからの教育や研究に合わせたスタイルに移行します。物理系と化学系を組み合わせたこの領域は、社会的要請もあって研究として継続しなければなりません。大学院の物質分子系専攻を保ち、各研究グループも従来の流れを尊重します。一方、学部教育において理学部は共通教育の多くの部分を担っており、基礎科学の入り口としてシンプルかつ伝統的な構成をとります。

次に、新設の「理科選択」は、最終的に専攻する学科を大学入学後に学生自身が決定するコースです。物理、化学、生物、地学といった高等学校理科の教科は、必ずしも大学の専攻や実際の研究における分野と一致しません。したがって受験生が完全に志望学科を絞れないことは以前からありましたし、近年の複合的な分野への関心の高まりや理科教育の変化もあって、「大学の教育を1年間経験した後に自分自身で専攻する学科を決める」というコースを提供することにしました。実際には、1年終了時に、物理学科、化学科、生物学科、地球学科の4学科の中から希望する学科を選択することになります。前期日程の募集では、第3志望まで学科を選択できるようになっていますが、「理科選択」も志望学科の一つとして募集を行います。

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